『安来清水寺・紅葉館』宿泊記ー山陰の宿坊ならではの精進料理の美味しさに感激
大晦日、年越しを神聖な場所で過ごすため、島根県安来市の清水寺境内にある『紅葉館』に家族で宿泊しました。
- お宿での実体験を書きました
- なんといっても素晴らしきは精進料理でした。鰻もどきが美味しかった♫
- 記事の最後にはお宿のSNS口コミも!
清水寺の参道を散策しながらチェックインへ
清水寺は山の上にあるので、普段は宿近くまで行ける宿の送迎バスが通っているようです。今回は雪のため宿付近まで登るバスが使えず、雪の参道を楽しみながら宿へ向かいました。
子どもと階段を数えつつ、雪景色のなかを登っていたらあっという間にお宿へ。老舗旅館である紅葉館は歴史ある趣で、大晦日と新年を迎えるのにピッタリ!
チェックイン
『雪の中大変でしたでしょう』と女将さんが暖かく出迎えてくださいました。
丁寧に館内の説明を受け、お部屋へ向かいます。
本堂や三重塔を望む眺望抜群のお部屋
到着したお部屋は、最上階の角部屋。
広い和室二間が繋がった贅沢な作りになっていて、一部屋にはすでに、ふかふかのお布団が敷いてありました。
お部屋の窓からは雪の中の本堂と三重塔を楽しめます。部屋にいながらお寺を眺められるなんて不思議な気分でした。
テーブルには清水寺名物の羊羹が置いてありました。三重塔のマークがステキです。
ついつい、部屋から枝越しに見える三重塔に重ねて遊んでしまいました。
一緒に置かれていたお茶をさっそく淹れて、羊羹をパクリ。ほっと一息つきました。
清水寺の境内を散策
案内してくださった仲居さんから清水寺の境内散策をススメられたので、さっそく行ってみることに。
雪に包まれ、静寂で神聖な空気が漂います。 寒波のせいか宿泊客や参拝客も少なく、ゆったりと境内を散策して過ごしました。
夕方になると清水寺の三重塔がライトアップされ幻想的な雰囲気になります。
紅葉館では貸し切りのお風呂
寒空の下で境内を散策したあとは、貸し切り風呂へ。
三人で使っても余裕の広い脱衣所です。水周りは新しく、清掃も行き届きとても清潔でした。アメニティも揃っているので助かります。
浴場もとても快適。貸し切り風呂とは思えないほど広く、大人数名が入れる大きな浴槽もあります。手足を思いっきり伸ばしてゆったりとお風呂を楽しめました。
また洗い場にはシャンプーやコンデショナー・ボディーソープも備え付けられています。
ここでしか戴けない精進料理のお夕食
夕食の時間になると食事をする個室に案内されました。お部屋には年末年始にふさわしい格調高い生花が飾られています。素晴らしい生花に、暖かなおもてなしの心を感じました。
窓からは雪景色の前庭と三重塔が見えました。
テーブルにあったのは夕食のお品書き。
お寺ならではの『精進料理』を楽しみます。精進料理といっても味気ないものではなく、とても美味しいとの評判を聞いていました。
今回は地酒飲み比べのセットを一緒に頼んでいましたので、ひとまず乾杯しました。
こちらが前菜です。
どれも時間をかけて丁寧に作られたのが伝わってくる繊細なお味でした。とくにお豆腐は絶品です。豆腐というより濃厚なクリームのよう。
イカのお刺身のようなこちらは『烏賊もどき』
たべてみると、なるほど烏賊にそっくりです。精進料理らしい工夫がしのばれます。
『おぼろ蒸し』
お出汁の味がじんわり体に染み渡ります。ひと口ひと口を味わいながら戴きました。
『鰻の蒲焼もどき』
うなぎの蒲焼きにしか見えないこちらも、たべてみるととても美味。 ”もどき”とつくのが惜しいほど完成されたお料理です。
それぞれ種明かしのように何で作られたか教えていただきましたが、味わうのに夢中だったので失念してしまいました。
大晦日なので年越し蕎麦も堪能できて嬉しかったです。麺がモチモチでとても美味しく、おかわりしたいほどでした。
紅葉館の年越しの夜
年越しの夜食として、出雲蕎麦とお酒をいただきました。
コロナの影響と改修工事が重なり残念ながら大晦日の除夜の鐘は聞けませんでしたが、新年を前に美味しい精進料理と温泉で”潔斎”することができ、良い一年の締めくくりを迎えることができました。
紅葉館の朝は気持ちよく清水寺へ参拝
初詣へ
新年の朝は清水寺へ。麓から訪れる参拝客にまじり本堂へ向かいます。境内では清水寺名物の羊羹が売られていたので、お土産に買いました。
雪が降りしきる静寂な空気の中での初詣は、忘れられないものとなりました。
朝食
参拝から戻り、昨夜と同じ部屋で朝食をいただきます。
正月らしく、おせちとお雑煮が登場しました。
美しく彩られたおせち。新年の初めにこれ以上ない贅沢です。もちろんお味も逸品。
お雑煮には”かもじのり”が入っていて出雲地方らしい元旦を楽しみました。
紅葉館では現天皇陛下が皇太子で在られるときに訪れ、精進料理を楽しまれたのだそうです。それはちょうど朝食を食べたこの部屋での事だったそうで、その時のお茶目なエピソードも宿の方から伺うことができました。
「丁度その席に座られていました。」といわれ、思わず座って写真を取る私達でした。
チェックアウト
チェックアウトを終わらせると『お足元にお気をつけて』とお見送りをしていただきました。
とても名残惜しい気持ちで、登ってくる参拝客の流れに逆らいつつ参道を下りて、次の目的地に向かいました。
紅葉館のブログ宿泊記まとめ
歴史あるお寺を間近にすごせた一日は、まさに非日常なひと時。年末年始にこれ以上ないほどの神聖な雰囲気を味わうことができました。
また精進料理はこんなにも美味しいものだったのか、と感銘を受けました。いままで知らずにいたのが悔しいです。
次は清水寺の『除夜の鐘』をついてみたいと、新年も早々にもう次の年末年始に思いを馳せてしまいました。