事前確認で安心!赤ちゃん連れで旅館やホテルへ宿泊する際の注意点
子どもがどんなに小さくても、家族旅行には行きたいものです。
この記事では、0歳〜1歳の赤ちゃんを連れて旅館やホテルへ宿泊する際にチェックしておくと良い点を解説します。
もちろん、お宿のほうでもできる限りのおもてなしや準備はしているものです。
宿泊客の側でもあらかじめ心づもりをしっかりしておくことで、一層快適なお宿体験が楽しめることでしょう。
添乗員として旅行会社へ10年以上勤務。夫は温泉旅館を経営中。子育て中の母。豊富な経験をもとに、みなさんに役立つ記事を心がけています。
赤ちゃんの月齢、いつから温泉旅行に?
赤ちゃんをつれて外泊する際、どれくらいの月齢になれば宿泊できるのだろうと迷われる方もいるかと思います。
一般的には首のすわったあと3〜4ヶ月頃から、近場を目処に無理せずおでかけするのが良いでしょう。
温泉であれば尚のこと、赤ちゃんを温泉に入れて大丈夫だろうかと心配されるパパやママもいるかも知れません。
筆者の実体験
筆者の夫は、温泉旅館で産まれました。産湯は温泉だったそうです。
そして筆者の娘も3か月の時に初めて温泉に入りましたが、気持ちよさそうにお風呂に入っていました。
赤ちゃんにとって長湯は危険ですし、遠出の外出もまだまだ疲れてしまいますが、事前に対策をして出発すれば、赤ちゃんをつれていても旅行することは十分可能です。
なるべく赤ちゃんに負担がかからないスケジュールで、親にも子にも無理のない旅行を楽しんでいただきたいものです。
チェックリスト!事前に旅館やホテルへ確認
心配なことは宿に事前に確認しておくことをお勧めします。
何を事前に確認しておくべきかをまとめました。
- 家族風呂があるかないか(旅館)
- 大浴場で赤ちゃんを寝かせておくバウンサーやスポンジベッドがあるか(旅館)
- 哺乳瓶を消毒できる道具があるか
- 大浴場の脱衣所にベビーベッドがあるか(旅館)
- 赤ちゃん用のベビーシャンプーがあるか
- トイレで座れるようであれば、赤ちゃん用の便座があるか
- 寝具は布団かベッドか、添い寝可能か
- ベビーベッドがあるか、ベッドガードをつけられるか。(主にホテル)
- 部屋は畳かどうか(主に旅館)
- 離乳食を保存できる冷蔵庫が部屋についているか
- 部屋にお湯を沸かせるポットがあるか
- 売店におむつが売っているかどうか
- 近くにコンビニ・病院があるか
- プール用のおむつでのプールへの入場が可能かどうか
- 食事はアレルギーの対応がされているか
これらの点については、予約の時点で宿に確認しておくとよいでしょう。
これも要注意!事前に用意しておく持ち物
持参しなければならないもの
- 哺乳瓶
- 哺乳瓶を消毒する道具
- 離乳食
持参したほうが安心なもの
- 母子手帳
- 保険証
- 普段のんでいるお薬
- いつも使っている保湿クリーム
赤ちゃんは、いつ体調を崩すかわかりません。いつでも病院にかかれる準備をしておいた方が安心です。
持っていて便利なもの
- ベビーシャンプー
- おねしょシーツ
- 普段使っている食器
- (大浴場があるのであれば)赤ちゃん用のスポンジベッド
ベビーシャンプーや食器などは宿によって用意はされていますが、いつもと違うものを使ってご機嫌が悪くなってしまうより、いつもと同じもので快適に過ごせた方が後々楽です。
また、おねしょ(おもらし)については要注意です。水分を通さないおねしょシーツを持参すると安心でしょう。
宿のお食事について
赤ちゃんがミルクを飲んでいる場合
宿泊を伴う外出時のミルクは「固形のミルク」が便利です。
1個の重さが明確なうえ、持ち運ぶ際も非常に衛生的です。
宿泊先のホテルや旅館でも、部屋の中には通常電気ケトルや魔法瓶が備え付けられていますので、ミルクを作ることができます。
哺乳瓶の消毒について
問題は、ミルクを飲み終わった後の哺乳瓶の消毒です。
哺乳瓶の消毒には以下の2通りがあります。
- ケースに水を入れて電子レンジでチンするもの
- ミルトンのように薬液につけるもの
宿泊する場合には薬液につけるタイプのほうが便利です。
電子レンジを使って消毒する場合
この場合の問題は、部屋に電子レンジがないことです。
どうしてもレンジでの消毒が必要な場合、哺乳瓶などの内容物をすべてセットしたうえで、宿の厨房のレンジでチンしてもらうしか方法はありません。
赤ちゃんが離乳食を食べている場合
宿泊先で離乳食を作ってくれる可能性はほぼありません。
だからといって、家から滞在中の離乳食を全部持参するのはとても大変。衛生的にも心配です。
旅館やホテルの個室には小さな冷蔵庫が設置されていることもありますが、冷凍庫はまずついていないと考えたほうが良いです。
離乳食を持参する
どうしても離乳食を持参したい場合、個室の冷凍庫か、または保冷剤が良く効いたクーラーバッグが必要になります。
離乳食の時期にもよりますが、こんな時「レトルトの離乳食」が非常に便利です。
きっちりパウチされていたり、瓶に入っていたりするので、食中毒の心配もないですし、冷凍庫や冷蔵庫も必要ありません。
離乳食後期の赤ちゃんの場合
また、離乳食後期の赤ちゃんであれば、大人の食事の中の食べられそうな物だけを分けてあげても良いかもしれません。
ただし、旅館やホテルでだされる食事は基本的に味が濃いですので、少し薄めてあげるなどの注意が必要です。
また、食物アレルギーがある場合には、原材料の確認が必須です。
宿のお風呂
ホテル
ホテルの場合、お風呂は部屋の中についています。
ほとんどの場合、ユニットバスになります。
立つことができる赤ちゃんであれば、シャワーを浴びさせることは簡単ですが、立ち上がり前の赤ちゃんには、お風呂用のバウンサーまたはスポンジベッドが必要です。
もしくは、湯船にお湯を張って、お湯に入れて洗ってあげることもできます。
旅館
旅館の場合には、ほとんどが大浴場になります。
旅館によっては「家族風呂」がついている旅館もあります。
大浴場に一人で赤ちゃんを連れていくのは困難を極めますので、できるならばこの家族風呂がついている旅館をおすすめします。
大浴場
一人で立つ前の赤ちゃんを大浴場に入れることはとても大変です。
まず、脱衣所ではベビーベッドがないと赤ちゃんを寝かせておく場所がありません。それでは自分の着替えも不可能です。
そして湯船に入った後も、赤ちゃんを座らせておくか寝かせるところがないと、自分を洗うことができません。
そのため、”お風呂用のバウンサー”か”スポンジマット”など、赤ちゃんを寝かせておく場所が必要になります。
旅館では大浴場でのこういった需要があるため、バウンサーやマットをおいているところもありますが、事前確認は必要です。
また、他人が使った物が衛生的に気になる人は、持参したほうが良いでしょう。
交代で入れる場合の注意点⚠
祖母・祖父などの助けがあれば、交代で自分の体を洗えます。家族風呂であれば、パパとママが交代で赤ちゃんを抱っこできます。
赤ちゃんを交代で抱っこしておく際の注意点は、『大人は交代してお風呂に入っているけれど、赤ちゃんはずっとお風呂に入ってしまっている。』という可能性があることです。
温泉に長い間入れてしまうと、大人でものぼせてしまいます。
赤ちゃんでも、長湯は禁物です。適度にお湯からだしてあげる必要があります。
自分で立てる赤ちゃんは、お母さんの横に立たせておくことができるのでお風呂の中でも脱衣所でも、2人きりでもう大丈夫です。
屋外露天風呂
赤ちゃんを連れての屋外露天風呂はおすすめできません。
赤ちゃんを安定して寝かせておく場所もありませんし、足場がよくないことが多いので親子ともに危険です。
シャンプー
ベビーシャンプーを置いているかどうかは、宿によって異なります。
家族連れの宿泊を積極的に受け入れている宿には、ベビーシャンプーを置いているところもあります。
事前に宿に連絡をして、赤ちゃん用のシャンプーの取り扱いの有無を確認すると良いと思います。
寝具(布団・ベッド)
旅館の場合
旅館での寝具は主に布団となります。
和洋室を利用する場合でも、小さな子どもや赤ちゃんは畳の上で布団を利用すれば、転落の心配をしなくて済みます。
ホテルの場合
ホテルの場合はほとんどがベッドを利用することになります。
そのため赤ちゃんを添い寝させるか、ベビーベッドを借りるかのどちらかになります。
だいたいのホテルには、貸し出し用のベビーベッドがあります。
ベビーベッドを利用希望の際には、予約時にベビーベッドの予約もしておく必要があります。
ベッドで添い寝をしたいとき
またホテルのベッドは、部屋の中央に置かれているケースが多く、壁にピッタリくっついていないことがあります。
ベッドで添い寝をしたい場合には、転落してしまう心配があります。
”ベッドガード”と呼ばれるベッド用の柵を取り付けられるかどうか、ホテルに確認すると良いでしょう。
だいたいのホテルには、ベッドガードの用意があるはずです。
万が一、ベビーベッドやベッドガードが使用できない場合には、ベッド自体を壁にくっつけられないか宿に確認することをオススメします。
その他
浴衣・草履
家族連れが多い旅館では、子ども用浴衣を貸し出ししていることがあるので家族で浴衣を楽しめます。
お風呂上りに浴衣を着るのはおおススメですが、寝るときにははだけてしまうのでパジャマの用意はあったほうが良いです。
浴衣の時の履物は子ども用のスリッパが宿に置いてあるところもありますが、すぐに脱げてしまいます。
湯上がりの後、履いてきた運動靴やすぐに脱げてしまうスリッパを履くよりも、簡単に履けて濡れても大丈夫なクロックスやビーチサンダルなどの履物があると便利です。
プール
ホテルや旅館の中には、プールがついている施設もあります。
プールが併設されていても、”プール用おむつ”が使用禁止のところもあります。
そのためプールの利用を希望している場合、おむつをつけてのプール利用が可能かどうか、事前に確認する必要があります。
キッズスペース
小さな子どものためにキッズスペースを確保している宿泊施設もあります。
中には子どものお世話するスタッフが在中しているところもありますが、多くの場合は自由に使える場所や遊具が設置されているだけです。
こういった宿泊施設でのキッズスペースを利用するのは、同年齢の子どもばかりではありません。
ハイハイの赤ちゃんも、小学生も自由に遊べます。
そのため、子ども同士の衝突や高いところからの落下などのケガの心配があります。
親は必ずそばについていて注意していることが必要です。
まとめ
普段、朝から晩まで赤ちゃんの面倒をみているママやパパ。
たまには少しの間だけ、現実から離れて休暇を取りたいと思うのは当たり前のことです。
しかし幼い我が子との初めての旅行から帰ってきた両親が、出発前よりぐったり疲れてしまうことも考えられなくもありません。
普段であれば、赤ちゃんに必要なものがどこにでも用意されている家の中。
いざ旅行に出てみると、一般社会の中には赤ちゃん連れのために用意されているものが意外に十分ではないことに気づいてしまうものです。
子どもがいなかった頃には全く気づきもしなかったことですが、子どもが生まれてみると様々な社会の中の障害に悩まされます。
旅館やホテルは、おのおのの経験からできる限りの準備をしてお客様である皆様をお迎えしようとしています。
しかし、恐らく100%ではないはずです。
宿泊先に到着してから思わぬストレスにさらされないために出発前に多くの確認をしておくことが必要になるのです。
幼い子どもとの初めての旅行がどうかのびのびと楽しい思い出になりますよう心から願っております。
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