『四季館 彩冬』宿泊記ー五感全てを癒され「やさしさ」を感じる特別な空間だった
11月半ば、岩手県北部にある旅館「四季館 彩冬」近辺は雪が降り積もっていました。
- お宿での実体験を書きました
- 私の感じたこの旅館のコンセプトは「やさしさ」。五感すべてを癒やされた最高の体験でした。
- 記事の最後にはお宿のSNS口コミも!
チェックイン〜浴衣選び
彼女を一緒に乗せた車を駐車場に走らせると綺麗に除雪されており、すぐに旅館の方がお出迎えしてくれました。
チェックインは15時から可能ですが、私たちは16時くらいにロビーに着き、簡単に館内の説明を受けました。車のキーと大きな荷物を預かってくださるとのことで、おまかせして最初の手続きは終了。
お部屋に移動する前に、一階フロント前に『浴衣コーナー』が設けられておりました。「好きな柄の浴衣を羽織りゆっくりお寛ぎください」と丁寧な説明を受け選んだ浴衣は、デザイン性に優れ、ゆっくり落ち着けるものでした。彼女の気に入いった柄のサイズがなかったことにも、親切に対応して下さり、おすすめの別の良い浴衣を提案していただきました。
その後旅館のスタッフの方から、お部屋に案内されました。
お部屋「特別室くまざさ」
今回は私たちが宿泊したお部屋は「特別室くまざさ」です。和風庭園付きの和モダン客室で、なんと専用の露天風呂まで楽しめる豪華なお部屋でした。
和風庭園については、雪のため残念ながら利用できませんでしたが、雪化粧の庭園もまた格別な景色でした。
室内は畳敷きの約10畳ほどで広々としていました。落ち着いた印象の木材を使用したテーブルや、温もりを感じさせるスタンドランプ。その場にいるだけで普段の疲れが吹き飛ぶくらい、リラックスできる雰囲気です。
寒い季節でしたが、旅館の方からおすすめされた美味しいほうじ茶をいただき、ほっこりしました。室内もストーブで温められており、寒さを感じることはありませんでした。
お香のアロマにつつまれながら館内探索
浴衣に着替えた私たちは、ひとまず館内を探索してみることにしました。
まず驚いたのは、館内のあちこちでお香が焚かれているという事です。線香のような刺激の強い香りではなく、優しくリラックスできるような甘い匂いでした。
水辺のラウンジ
最初に向かったのは、「水辺のラウンジ」です。
背の高いガラス張りのパネルがあったのですが、そこに天井から水が流れてきており、さながら滝のようでした。館内にいても外の自然を楽しめるおもてなしは素晴らしいと思いました。
近くにいくつか書籍と机が置かれており、読書好きの方はゆっくり楽しめるのではないでしょうか。
足湯処
次に向かったのは、2階の「足湯処」です。4~5人ほどが入れるスペースでした。落ち着いたデザインのテーブルに、おしゃれなランプ置かれておりました。
足湯は熱過ぎず、ぬる過ぎずでちょうど良い温度でした。足湯スペースだけが単独で設置されている旅館は初めて。都会から来る寒さに慣れていない方への配慮も素晴らしいと感じました。
森の寛ぎ処・いっぷく処・だんぶり茶屋
そのほか「森の寛ぎ処」で温かいお茶やコーヒーを頂いたり、初めての体験する和風の喫煙スペース「いっぷく処」でゆっくりできました。
雪が積り残念ながら利用できませんでしたが、外のラウンジには「だんぶり茶屋」と呼ばれるカフェテリアがありました。冬季以外では、イーハトーヴォの森に最も近いカフェテリアとして、愛用されているようです。
備え付けのミント水を飲みながら本を読んだり、挽きたての豆で煎れるプレス珈琲を嗜んだり、といった優雅なひと時を外で過ごせることでしょう。ぜひ再来したら行ってみたい場所でした。
館内を「見回る」というよりは、「探索」と言っても良いほど、楽しめるものが多くありました。
貸し切り客室露天風呂
館内探索を終え、部屋に戻ってきた私は、今回一番楽しみにしていた部屋に付いている「露天風呂」に入ることにしました。
写真を見てみると分かる通り、部屋の和室から直結です(笑)
シャワースペースと露天風呂スペースの間が区切られていたのも、落ち着いてお風呂に入れる配慮なのではないでしょうか。アメニティは充実しており、男性も女性も不便なく利用できます。
いざ入浴してみると、本当に別世界にいるようでした。風呂桶は信楽焼の陶器で出来ており、肌触りも抜群!雪の降り積もる景色を眺めながら入る風呂はなかなか味わえるものではありません。
それを自分たちが宿泊する部屋で楽しめるのもポイントです。テレビの音を聞きながら、またパートナーと会話しながらくつろげるのは、一番のメリットです! 最高の貸し切りと言えるでしょう。
夕食のお料理はお部屋食で
夕食は、なんとお部屋で!特別室のプランなので、人目を気にせずのんびり落ち着いて食べられます。
最初に出てきたのが、食前酒「林檎のお酒」グイっと一杯飲んで、これから始まるディナーに期待を膨らませます。メニュー表を見ても想像もつかない食べたことのない食材ばかり。逆に期待値を更に上げる良い結果となりました。
前菜にえんがわやホタテなどを平らげました。蟹味噌豆腐が本当に美味! トロトロにとろけます。序盤でこんな美味しいものを食べられるのかとワクワクしてきました。
なんといってもお造りが最高でした。地元の『八幡平サーモン』が今までに食べたことのない新鮮さで、季節の牡丹海老の刺身もプリプリで日本酒が進みます。
マツタケのお吸い物や、里芋の煮物、お漬物など副菜が数多く出てきました。正直量が多いので、次の品が出てくるまで食べきれません(笑) それだけ美味しく「食べきってしまうのがもったいない!」と感じました。
次はいよいよ、メインディッシュ! では今までの料理はメインではなかったのか!と思えるくらいの前半戦でした。 メイン料理は予約の際に4品選べるのですが、私たちは「前沢牛のサーロインステーキ」「前沢牛のしゃぶしゃぶ」「アワビの陶板焼き」「伊勢海老のお造り」を選択しました。
「前沢牛のサーロインステーキ」は超肉厚ジューシーでした。火を使い自分で焼きますが、旅館の方から注意点を丁寧に説明されるので、わかりやすくて安心しました。
「前沢牛のしゃぶしゃぶ」は旅館自家製のたれで頂きました。本当に気絶しそうになるくらい柔らかく味がしみ込んでいました。
この時点ですでに満足度100%でしたが、さらに「アワビの陶板焼き」が来て、まだ楽しめるの!となりました。アワビを焼いたことがなかったのですが、焼いたことでより味に深みが増し、お酒もはかどります。
「伊勢海老のお造り」は一人につき丸々一匹、大きなものが出てきました。序盤で出てきた牡丹海老よりプリプリで、自分たちでおろせる摺りワサビと合わせて醤油に付けて食べると、この世でなかなか味わえない最高の体験ができました。
締めには鮭茶漬けやフルーツデザートがあり、すっかり満腹。なにより個室でパートナーとゆっくり人目を気にしないで食べられたのも、満足度の上昇につながりました。人見知りのカップルにはよりおすすめできるスタイルです。
夜の露天風呂
お酒を飲み過ぎた後のお風呂はおすすめしませんが、少量のお酒でゆっくり食事を楽しめたあとは、部屋の露天風呂に再度入ることにしました。
一回目は明るかったのですが、今回は夜ライトアップされた庭園を見ながら入ることができました。そして空には綺麗な星空! 一生の思い出です。夜の露天風呂はぜひおすすめします!
手抜きなしに豪華な朝食でリフレッシュ
朝食はダイニングスペースで食べました。お香のいい香りを嗅ぎながら席を確保、バイキングスタイルでした。
おすすめは、おかゆですね!炊き立てのおかゆに、地元食材のきのこや野菜をトッピングすると、朝から胃に優しい食事ができます。
更に厚焼き玉子や焼きたんぽ(きりたんぽのような米を焼いたもの)、いくらが食べ放題という豪華なメニューでした!「 飲みたい!」と思いながらも、運転があるので飲めず(笑) 代わりに飲んだジュースの「八幡平スムージー」は、本当にフレッシュでここでしか飲めないのでぜひ飲んでみてください!
のんびりとお昼のチェックアウトが嬉しい
チェックアウトは12時まで可能です。その後お部屋でゆっくりしたり露天風呂に入ったりして、帰りを惜しみました。
フロントではスタッフの方が笑顔でお見送りをしてくださり、本当に泊まって良かったなと心から思えた瞬間でした。夜にも雪が降っていましたが、係の方が駐車場の周りを綺麗に除雪してくださっていました。本当に感謝です。
四季館 彩冬のブログ宿泊記まとめ
こちらの旅館、今までで一番の体験であったことは間違いありません。
私が感じたこの旅館のコンセプトは「やさしさ」です。落ち着いた木のデザインのテーブルや備品、また旅館中に焚かれているお香、季節の食材をふんだんに使った料理。目・鼻・味覚全てにおいて癒され、「やさしさ」を感じる特別な空間でした。
今後も何回でも訪れたいと思います。皆様もぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。