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どっちに泊まる?旅館とホテルの違いを比較。メリットとデメリットも解説します。

2021年4月9日宿を知る

旅館とホテルのどっちにするか。旅に出る前にはまず悩むポイントかもしれません。

この記事では、旅館とホテルをわかりやすく比較。

  • サービス内容
  • 法律
  • メリットデメリット
  • 向き不向き

など、いろいろな面から違いを解説します。

この記事を書いたのは

添乗員として旅行会社へ10年以上勤務。夫は温泉旅館を経営中。子育て中の母。豊富な経験をもとに、みなさんに役立つ記事を心がけています。

旅館とホテルをサービス内容で比較

旅館のサービス内容

旅館のサービスは一言で言うと、「人と人とのつながりを重んじた温かいサービス」です。

例えば、チェックイン時のお抹茶のサービスや温かいお手拭きなど、旅館とは古き良き日本のきめ細かいサービスが現存している場所です。

旅館では、各部屋への案内係は「仲居さん」であることが多く、そのほとんどが女性です。部屋に入ってしばらくすると、旅館の女将さんや仲居さんがやってきてお茶を入れてくれることもあります。

到着時のこうしたサービスは旅館によっていろいろ工夫されているため、内容は様々です。

また、ほとんどの旅館には「大浴場」がついています。

お風呂大好きな日本人ならではのサービスですが、宿泊客であれば入浴代はかかりません。(温泉が湧く地域では、宿泊料の他に『入湯税』という税金を支払うことになっていますが、宿泊料の支払の時にまとめてお支払いします。)

大浴場に手ぶらで行けるように、大浴場での「バスタオルの貸し出し」もしていて、一度濡れてしまったバスタオルは大浴場で回収できるシステムになっています。

そのため、濡れたタオルを部屋に持ち帰る必要はありません。ちなみに部屋にも別のバスタオルが備え付けてあります。

大浴場だからと言って、全てが温泉ではありません。

例えば京都の旅館のように、温泉が湧いていない地域でも大浴場を設けられています。その場合には「沸かし湯」となります。沸かし湯とは、水道水を温めたものです。

そして、お風呂に入った後はマッサージを受けることもできますが、有料で予約制です。

旅館の場合は、マッサージ師を部屋に呼んで自分の部屋でマッサージを受けることも可能です。

旅館は基本的に和室でなので寝具は「布団」が多いです。

夕食やお風呂など部屋に人がいない時間を見計らい、お部屋係が布団を敷きにきてくれます。

フェイスタオルと歯磨きセット・バスタオル・スリッパ・雪駄・浴衣などは各部屋に備え付けられており、全て無料です。

大浴場へ行く際に必要な荷物を入れる専用の袋やバッグが備え付けられているところもあります。

このように、旅館のように「痒いところに手が届く、言わなくても察してくれるサービス」は、世界中探しても日本だけであると言えます。

日本の旅館には「おもてなし」が溢れています。

ホテルのサービス内容

旅館では、旅館側が気を利かせて提供するサービスが多いのに対し、ホテルでは「お客様からの投げかけに応じて提供するサービス」と言えます。

ホテルロビーには、必ず「コンシェルジュ」が常駐しており、お客様からの要求に非常にスマートにこたえてくれます。そしてその返答はとても合理的で的を得ています。

例えば、「近くにワインがおいしいバーはないか」と聞けば、そんなにたくさんのバーについての情報をすべて暗記しているのかと、こちらが驚いてしまうほどたくさんの情報を持っていたりします。

ホテルに到着すると、まずフロントでチェックインをします。

その間、大きな荷物はベルボーイにわたり、部屋まで運んでくれます。海外であれば、荷物を運んでくれたベルボーイにチップを渡しますが、日本では必要ありません。

「この荷物は部屋のどこに置いたら良いのか」という宿泊客の好みの場所までベルボーイは荷物を運んでくれます。非常に力持ちです。

ホテルチェックイン後、部屋に入るとあとは自分だけのプライベートな時間です。

お腹がすいた時には、レストランの場所をコンシェルジュに確認すればすぐに答えてくれますし、ルームサービスを頼めば、お部屋まで食事を届けてくれます。

ただし、夕食付プランでの予約でない限り、夕食は有料となります。

ホテル内にはその他、スイミングプール、SPA、ジムなどの施設が入っているところが多いですが、全て別料金になります。

また、ロビーや宴会場付近には一般客用のトイレがありますが、ホテル内のトイレにはお手拭き用の布製のハンドタオルが置いてあります。また、化粧直し用のパウダールームも用意されています。

それから、ホテルには様々なアメニティーが部屋の中に置いてあります。歯ブラシ、髪をとかすブラシ、ドライヤー、綿棒、コットン、バスソルト、バスローブ、フェイスタオル、ハンドタオル、バスタオル、コーヒー、紅茶等々。アメニティーは全て無料です。

また、冷蔵庫の中のミネラルウォーターは1本~2本まで無料というところが多いです。

旅館業法による旅館とホテルの定義

旅館業法による旅館の定義

旅館の定義は、ざっくり言って「和室であること」です。畳がついているいわゆる和式の部屋で、寝具は通常布団になります。

そして、客室数は建物全体で5室以上あれば旅館とみなされます。一部屋の広さは7平方メートル以上が旅館業法の規定となっています。

また、部屋数に相当する適当な規模の入浴施設を備えてあることが規定の中に盛り込まれています。

旅館の場合、大浴場は備えていても部屋風呂がない場合があります。

最近になり、温泉旅館でも部屋風呂を備えているところも増えてきましたが、やはりせっかく温泉地に泊まったのであれば、大浴場に入りたいと思うお客様のほうが多いのではないでしょうか。

ちなみに温泉地の場合、ほとんどが部屋風呂であっても温泉に入れます。蛇口から温泉水が出てきます。

また、旅館業法上旅館では、トイレの洋式和式は問われていません。

旅館業法によるホテルの定義

旅館業法上、ホテルのほうが旅館よりも決まり事が多いです。

まず、部屋は主に洋式となりますので、基本的に寝具はベッドとなります。

そして、客室数は建物内に10室以上備えていなければなりません。

部屋の大きさは旅館よりも広い部屋が必要で、1部屋あたり9平方メートル以上が必要となります。

また、ホテルでは客室に浴室またはシャワーが備えられていることが条件となります。

旅館が必要な「規模」の入浴施設を備えなければならないのに対し、ホテルでは必要な「数」の洋式の浴室が備えられていなければなりません。

それから、トイレに関しても、ホテルでは水洗かつ洋式のトイレでなければなりません。

そして、施錠についても規定があり、窓および出入口は施錠できることが条件となっています。

ということは、旅館では鍵が閉められないのかというとそうではないですが、旅館の場合にはこの施錠に関しては特に規定がありません。

旅館とホテルのメリット・デメリット

旅館のメリット・デメリット

旅館のメリットに関しては、先に述べたように「痒いところに手が届くサービスが受けられるところ」や、大きなお風呂で温泉につかれるところ、いろいろな浴衣が選べたり、温泉街を浴衣で歩いたりすることも楽しみです。

このように、通常の生活では得られないゆったりした時間を大浴場でのんびり過ごすことができます。

また、温泉地の温泉マークは、湯気が3本出ています。まずはお宿に着いた後、そして夕食を食べた後、最後は朝風呂と3回お風呂を楽しんでくださいという意味が込められています。

夕食前のお風呂に入って一日の汗を流したら、おいしそうな夕食をいただきます。

それから、旅館での夕食は、その土地ならではの名産品をいただくことができます。

海の近くの旅館であれば、海の幸を豊富に取り入れた豪華な夕食がテーブルにずらりと並びます。

旅館での夕食は、部屋食かまたは夕食用の別の会場でとることが多くあります。

旅館での食事は、熱いものは冷めないように、お刺身などは冷たい状態で出してくれます。料理は一度にテーブルに並ばず、一つ一つ仲居さんが運んできてくれます。いわゆるコース料理が多いです。

食事中、仲間たちと話が盛り上がっているころに「飲み物おかわりいかがですか?」「こちらは朝とれたあわびです。~してからふたをとって~」と料理の説明やら追加注文のお伺いなどがはいります。

そう、旅館のデメリットは「過剰なサービス」なのです。

それから、旅館の大浴場は知らない人でも一緒にお風呂に入ります。お風呂の桶や椅子、そして部屋に設置されている雪駄などは共同で使用するため、誰が使ったのかわからないものを使うことになります。

潔癖症の方にとって、人と共同のものを使うということはデメリットになるかもしれません。

また、部屋にお風呂がないことは女性にとって少し厄介な日があることも忘れないでほしいことの一つです。

ホテルのメリット・デメリット

ホテルでは、チェックインと同時に完全にプライバシーが守られます。

部屋に入ってからふかふかのベッドで昼寝をするもよし。ホテルの位置する周辺を散策するもよし。またはラウンジでお茶を飲むのも良しです。

ホテルはベッドですので、お部屋係が布団を敷きにくることはありません。

唯一、ターンダウン(ベッドカバーを外し寝やすいようにベッドを整えてくれ、照明をやや暗めにしてくれるサービス)の時に人がはいりますが、部屋に人がいるときには行いません。

ホテルでの宿泊は大体が2人部屋です。

そのため、4人で旅行に行った場合には、2人ずつ別れて別の部屋に宿泊することになります。

問題は3人だった場合です。3人が2部屋に分ける場合一人はツインの部屋をシングルルームとして利用しなければならず、追加料金が発生します。

またツインルームに3人で宿泊の場合には、エキストラベッドを1台入れることになります。

エキストラベッドは、簡易ベッドのため、備え付けのベッドより小さくて寝にくいです。

そこで、誰がエキストラベッドに寝るかという問題が発生します。

また、ホテルに宿泊した際の夕食は、周辺の飲食店に外出してとるか、またはホテル内のレストランで食べるかルームサービスを頼むかのいずれかになります。

ホテル内のレストランは客室に対して席数が少ないためあらかじめ予約しておくことが望ましいです。

また値段は非常に高額になりますのであまりお勧めできません。

そして、御風呂に関しては、基本的に部屋の中のお風呂を利用しますので、大浴場のように全員一緒に入ることができません。そのため一人ずつお風呂に入るのを待っていなければなりません。

旅館とホテル、どっちを選ぶか迷ったら

こんな旅には旅館がおすすめ

先に述べたように、旅館のサービスは非常に手厚いです。

旅館の女将さんや仲居さんとのふれあいも旅の楽しみの一つです。

旅館の女将さんや仲居さんはとても気さくな方が多いですので、旅の演出も上手にしてくれます。

昔は、部屋に備え付けの浴衣を着て、大浴場へと向かいましたが、昨今では浴衣を選べるサービスなどもあり、どんな柄の浴衣を着ようか選ぶことも旅の楽しみの一つになっています。

大浴場では、一緒に行った旅の仲間たちと温泉につかり裸の付き合いをして、今まで以上に絆が深くなることでしょう。

また、夕食はコース料理をたらふく食べ、お酒を飲み、仲居さん達とも和気あいあいとおしゃべりをし、気持ちよくなったところでもう一度温泉に入ります。

体を温めて部屋に帰るとふかふかのお布団がすでに敷いてあります。

幼い頃行った修学旅行を思い出し、旅の仲間と語り合ったりするのはとても楽しい思い出となります。

旅館をお勧めしたいのは、こういった人とのコミュニケーションを大切にする旅のときです。

それから旅館では、他の人と触れ合う場面がたくさんあります。

例えば大浴場では、知らない人達と同じお風呂に入ります。お風呂に使っている間に自然と会話がはずんだりすることがよくあります。

いろいろな人と触れ合うことで開放感を感じたい時、お風呂でリラックスして心身ともにリフレッシュしたい時には断然旅館がお勧めです。

こんな旅にはホテルがおすすめ

ホテルでは、一定のプライバシーが必ず保たれます。

夕食は各自でホテルの外でとるかホテル内でとるかなどを選べますので、旅館のように夕食の時間を気にする必要もありません。

そして、お風呂は部屋風呂なので、浴衣を着て廊下をウロウロする必要もありません。

夕食は基本的に宿泊料金には含まれていません(夕食付のコースを予約した場合を除く)ので、知らない町を探索しながらその土地でおいしいお店を探したりするのも楽しみの一つになります。

あまりに疲れている場合には、ホテル内のレストランを利用することも可能です。

また、もう部屋から出たくないというときにはルームサービスを頼むこともできます。

一方、ホテルの中には、スポーツジムやスイミングプール、SPAが備え付けられているところもあります。

普段から体を動かす習慣がある人などは、チェックインしてからジムで体を動かしたり、プールでひと泳ぎしてから夕食をとることもできます。

また、夕食後にはホテル内のお洒落なバーでお酒を飲んだりすることも可能ですし、SPAでリラックスすることもできます。

このように、ホテルの中にはこうしたいろいろな設備があり、宿泊客がそれぞれのニーズに合わせて利用することができるようになっています。

自分の時間を大切にしたい自由な旅を求めている時には、ホテルをお勧めします。

旅館とホテルの違いのまとめ

旅館とホテルの違いを述べてきましたが、「どんな人にどちらが適しているか」ではなく、「どんな場合に旅館やホテルを利用したいのか」ということを前提にどちらを利用するのかを決めていくと、宿泊先でのより良い時間を過ごすことができるのではないでしょうか。

どんな人でも、人とたくさんのコミュニケーションをとりたい時がありますし、どんな人でも一人の時間を大切にしたいときがあります。

気心知れた友達や家族とワイワイしたいときには旅館での宿泊があっているかと思いますし、出張などで仕事が忙しく、一人静かな時間を過ごしたいときにはホテルのほうがあっているかもしれません。

そして、旅館やホテルなどの宿泊先は、どうしたら皆さまにゆっくりくつろいでいただけるか、どうしたら楽しんでいただけるかと日々考え、そしてサービスを進化させています。

日ごろ忙しく過ごしている人々が日常から離れ、いつもと違う土地で快適に優雅で楽しい時間を過ごしていただけますよう心から願っております。