『黄金崎不老ふ死温泉』宿泊記ー絶景の日本海を体感できる魅力にあふれた温泉宿
温泉を愛してやまない温泉マニアの私ですが、死ぬまでに一度は行きたいと心に決めていた温泉がありました。
青森県深浦町にある、その名も「黄金崎不老ふ死温泉」日本海が目と鼻の先にある温泉です。
集中して温泉を楽しみたいと満を持し、寒さ厳しい冬の真っ只中に、ひとりで宿泊することにしました。
- お宿での実体験を書きました
- 「海辺の露天風呂」や泉質はもちろん食事も美味しく、節々に海を感じることのできる、魅力にあふれた温泉宿です。
- 記事の最後にはお宿のSNS口コミも!
到着~チェックイン
到着すると立派な看板が目に入りました。風格と威厳を感じる見た目に期待が高まります。
吹雪が激しく、やっとの思いで中に入りチェックインしようとすると、従業員が温かく迎えてくれました。
ロビーには、女性に嬉しい浴衣を選べるサービスがありました。気に入ったデザインの浴衣を身にまとうと、テンションが上がります。
広々したロビーには、クリスマスが近いこともあって可愛らしいツリーが飾られていました。粋ですね。
絶景の夕暮れを楽しめる露天風呂
ここ不老ふ死温泉は、海辺の岩場にある「海辺の露天風呂」が有名。絶景の夕暮れを楽しめることで知られています。
しかし、この日は悪天候により海水を被る危険があるため入ることができませんでした。
落胆を隠しきれない私。でもまだチャンスはあります。翌日の朝なら、天候次第で「海辺の露天風呂」に入ることができるそうです。
天候の回復を祈りながら、夜は他の浴場や食事をたっぷりと楽しむことにしました。
黄金崎不老ふ死温泉のお部屋にはミステリーが…
なんど宿泊しても部屋に入る瞬間ってワクワクしますよね。
洋風の落ち着いた空間。布団も良いですが、ベッドで気兼ねなく眠れるのは快適ですね。部屋にはシャワー・トイレも備え付けてありました。
ほかにも物色していると、気になるものを発見しました。
「ザ・不老ふ死温泉殺人事件」!?
物騒な名前のご当地ミステリーが置いてありました。宿泊しないと読めないというプレミアム感が、いっそう興味を引き立てます。
温泉宿を殺人現場にするなんて、なかなか勇気があるなぁ……。
部屋の窓からも海が見えます。波が荒れ狂っているのがすぐ間近に見え、海のすぐそばにいることを改めて実感しました。
黄金崎不老ふ死温泉の夕食のお料理
腹が減っては温泉に浸かれぬ。お待ちかねの夕食です。
青森県産の食材がふんだんに使われており、ここでしか味わうことのできない絶品の数々に舌鼓を打ちました。
海の幸が散りばめられた、豪華な品々に思わず涎が出そうになります。
中でも、この「つるつるわかめ汁」というワカメで作られた緑色の麺がとても美味しく虜になり、おみやげに買って帰ろうと決意するほどでした。
デザートはりんごのシャーベット。青森にある温泉宿のデザートは、ほぼ必ずリンゴをあしらったものが出てきます。スッキリとしていて、満腹による苦しみも薄らぎました。
不老ふ死の湯には夜の海とつながる露天風呂
お腹がいっぱいになって身動きができず、しばし横になってから温泉へ。
内湯は2つあり、まずは新館にある「不老ふ死の湯」へ向かいました。
浴場へと向かう廊下には、著名人のサインが額縁に入れられ、ずらりと並んでいました。歴史を感じる、そうそうたる顔ぶれです。
浴場へ到着し、はやる気持ちを抑えながら服を脱ぎました。
ようやくお湯に浸かると、冷え切っていた身体がほぐれていくのを感じます。赤褐色に染まったお湯からは、鉄の匂いがプンプン。硫黄の泉質の温泉に行き慣れていたので、新鮮な感覚でした。
また「不老ふ死の湯」にも露天風呂があります。そこへ向かおうとして扉を開けた若者が、あまりの寒さに叫び声をあげていました。
用心のため内湯でしっかりと身体をあたため、私も意を決して露天風呂へ。
寒さ一瞬、浸かると極楽。幸運にも他に誰もおらず、ひとりで堪能できました。
暗闇から聞こえる、荒れ狂う波の音。規則的に海を照らす灯台の光。たったひとりで対峙する夜の海。ただそこにある自然への畏怖を感じ、感動しました。
友人と話に花を咲かせながら浸かる温泉も良いですが、ひとりでじっくりと浸かる温泉もまた至高です。
潮風が顔を冷ましてくれるので、のぼせることなく、いつまでも浸かることができました。
湯上がりはゆったり過ごしました
温泉の余韻に浸りながらロビーにて、しばしの休憩。自販機でアイスを買って、だらだらしました。湯上りのアイスは格別です。
不思議なことに温泉からあがっても身体が冷えず、いつまで経っても芯までポカポカ。「不老ふ死」と名付けられるのも納得です。健康に良いことを身をもって感じました。
お部屋でゆっくり読書…ご当地ミステリー
部屋に戻ったあとは、道の駅で買っていた日本酒を飲みながら、気になって仕方がなかったご当地ミステリーを読んで夜を過ごしました。
事件現場がこの場所ということもあって、臨場感満載。フィクションだと分かっているのに、なんだかソワソワしてしまいますね。
静かな空間に時折波の音が聞こえます。天候の回復を祈りながら、落ち着かない気持ちで眠りにつきました。
早朝の露天風呂に感動
翌朝。「海辺の露天風呂」に入れるのか気になって仕方がなく、朝の6時には目を覚ましました。眠りもいつもより浅かったです。
ロビーに問い合わせると「利用できます」とのこと!! 思わずガッツポーズをする私。ついに夢が叶いました。
本来は女性専用と混浴の2つの浴場があるのですが、海水が入るため、混浴のみ利用可能でした。柔軟な対応をしてくれる従業員の方々に、頭が上がりません。
ロビーにて、湯浴み着の貸出しがあるので、女性でも安心して入ることができます。
「海辺の露天風呂」の脱衣場は外です。あまりの寒さに震え上がりながら、なんとか着替えをすませました。
お湯に浸かり辺りを見渡すと、そこには夢にまで見た絶景が広がっていました。
手が届きそうなほど近くに海を感じます。潮風に吹かれ、眠っていた身体が一気に目覚めました。強烈な朝の始まり。
海水と流れ出た温泉が混ざり合い、結晶が浮いています。夜はあんなに怖かった海ですが、朝は包み込んでくれているような大らかさを感じました。
「海辺の露天風呂」を堪能し、恍惚とした気持ちのまま、本館にある「黄金の湯」にも入浴しました。
こちらは「不老ふ死の湯」とはまた雰囲気が違い、素朴な良さがありました。
アメニティーは「不老ふ死の湯」の方が充実しているため、身体を洗う際はそちらの方がおすすめです。
手抜きなしの朝食はバリエーション豊か
夕食が大変美味しかったので、朝食への期待も高まります。
朝食はバイキング形式でした。
朝からお刺身が食べられる贅沢。手作りのお豆腐がとても美味しかったです。そして青森といえばのリンゴ。
和も洋もバリエーション豊かで、心もお腹もいっぱいになりました。
割り箸の袋には、この地をうたった詩がありました。読んでみると、今回の旅がまぶたの裏にありありと浮かびあがります。
朝食会場からも海が見えます。
海はいくら眺めても飽きません。なぜ人は、こんなにも海に惹かれるのでしょうか。
ふだん目にすることのない日本海を目に焼き付けながら、海沿いをドライブして、この地をあとにしました。
黄金崎不老ふ死温泉のブログ宿泊記まとめ
一生忘れることのないであろう、素晴らしい体験をすることができました。
「海辺の露天風呂」や泉質はもちろん食事も美味しく、節々に海を感じることのできる、魅力にあふれた温泉宿です。
また広い館内は隅々まで掃除が行き届いていて、とても快適に過ごすことができました。
夕焼けを見ることはできなかったので、また来ようと思います。荒れ狂う海も、雰囲気があってとても良かったですが、今度は天気の良い日に……。
一度はぜひ「黄金崎不老ふ死温泉」へと訪れることを、おすすめ致します。
黄金崎不老ふ死温泉 について
「黄金崎不老ふ死温泉」は青森県西津軽郡深浦町の海岸線に建つ宿です。
宿の名物はなんといっても名前の通りその温泉です。日本海と一体化した海辺の露天風呂では海に沈みゆく夕日を眺めながら、そして海風を浴びながら、贅沢なひとときを味わうことができます。館内の大浴場からも高台から日本海を一望できます。
部屋は全室オーシャンビューで、料理は日本海の海の幸を堪能できます。
日本海の厳しさも壮大さも感じられる場所で、素敵な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。