『上湯温泉 神湯荘』宿泊記ー 十津川村の秘湯は温泉水料理も最高でした
今回は彼氏と2人、のんびり温泉旅行にきました。温泉好きの私達。今回は奈良県の秘境、吉野郡十津川村にある温泉宿『神湯荘』にて、ゆっくり湯治を楽しみます。
- お宿での実体験を書きました
- とても親切かつ適度な宿のサービスで、のんびりと湯治を楽しみながら過ごすことができました。
- 記事の最後にはお宿のSNS口コミも!
到着〜チェックイン
特に観光はせず、まっすぐ吉野の山の奥の奥へと車を走らせ、宿へ到着したのは15時前。チェックイン開始時間より少し早いため、車の中でどうしようか迷っていると、宿の方が出てきて中へ案内してくれました。
入ってすぐ先に荷物を部屋へ運んでもらえるなど、時間前なのにも関わらずとても親切な対応です。事前に口コミで聞いていたとおり素晴らしいサービスでした。
ロビーで座りながら宿帳を書いたあとは、貸し切り露天風呂の使い方の説明を聞き、部屋へと案内されました。
レトロ感もある清潔なお部屋
1番初めに到着したからか、2階の角部屋に通されました。宿の方から夕食の時間・場所の簡単な説明を受けます。そのあとは緊張せず、すぐ寛ぐことができました。
清潔でありながら温泉旅館のレトロ感もある、温泉好きの私達にはたまらない雰囲気のお部屋です。初めから布団もひかれている状態だったので「お昼寝もできちゃうな〜♪」と彼と話していました。
また客室が2階なので、綺麗に山がみえて眺めが最高です。窓際の椅子で栗羊羹とお茶をいただいて、のんびりしました。この栗羊羹が栗がたっぷり入っていて、ちょうどいいあっさりとした甘さでした。
部屋には洗面化粧台と冷蔵庫はありますが、トイレとお風呂はついていません。トイレは共用で同じ2階にあり、とてもきれいなウォシュレット付きトイレでした。
秘境の秘湯!貸し切り露天風呂
今回の旅の目的は『湯治』です。少し部屋でのんびりしたあとは備え付けの浴衣に着替えて、さっそく貸し切り風呂へ。ここはなんと貸し切りの露天風呂が2つもあり、40分以内なら24時間いつでも入り放題♪
宿の方の説明通りに表に記入して、札を返してから露天風呂に向かいます。この札のおかげで、いつ露天風呂が空いているかすぐにわかります。
まずは先に『美肌の湯』の露天風呂へ。旅館を出てすぐの階段を降りたところにあり、ここでも札を返してから入ります。簡単な脱衣場があり、温水シャワーは出ないので温泉を汲んで洗いました。シャンプーとボディソープは置いてあります。
とにかく眺めがよく、すばらしい開放感。「何の音も聞こえない山の中の秘湯に来た! 」という感じです。
『上湯温泉』はナトリウム炭酸水素塩泉。もちろん源泉かけ流しです。入ってみると、かすかに硫黄臭が感じられました。タイミングにもよりますが、温度は少し熱めです。少しだけ水色がかった無色透明なお湯で、しばらく浸かっていると、この上なくお肌がツルツルになりました。
続いて、旅館へ戻り『癒しの湯』の露天風呂が空いていたので、さっそく向かいました。先程と同じく簡単な脱衣場があり、シャンプーとボディソープを完備。温水シャワーはありませんでした。
こちらの露天風呂は旅館に隣接する林の中にあります。木々に囲まれた露天風呂に浸かると、風にゆれる葉の音は心地く、お湯に映る木漏れ日に心も体も癒やされました。
上湯温泉の日帰り温泉・外湯へ
上湯温泉には『神湯荘』から少し下った川沿いに、日帰り温泉があります。神湯荘の宿泊客であれば無料で利用でき、宿へ到着した日であれば、なんと無料の車送迎もしてくれます。
「泉質は同じでも、せっかくこんな遠いところまで来たのだし、雰囲気を味わってみたい!!」ということで、外湯に出掛てみることにしました。外湯へは歩いて10分もかからない下り坂だったので、散歩がてら歩いて行くことに。ひんやりとした空気を味わいながら、のんびりと歩くのも気持ちがよかったです。
外湯へ着くと、神湯荘の浴衣を着た私達を見るなり、受付の方が「どうぞ」とそのまま通してくだいました。そして男湯と女湯に別れたプレハブへ。
女湯は、プレハブのドアを開けてすぐ脱衣場があり、その先に岩の半露天風呂がありました。半露天なので、大きな窓枠から外の景色がよく見えます。泉質は神湯荘と同じですが、こちらのほうが天井があるぶん硫黄臭を感じることができました。お湯も少し白くにごっているようです。
帰りは、予約しておいた神湯荘の迎えの車に乗って帰りました。せっかく『神湯荘』にきたのなら、ぜひこの外湯にも入ってほしいです。雰囲気が抜群ですよ!!
夕食のお料理でも温泉水を堪能!?
温泉をじっくり楽しんだあとは、食事の時間です。夕食を予約していた5時半になると、部屋の電話で伝えてくれました。食事は広間でしたが、それぞれのお客さんと間隔を2mほど開けているので、あまり気になりません。『神湯荘』の秘湯感を求めて来られる方が多いからか、1人旅の方も何人かおられました。
旅先では、いつも地酒を飲むのが好きなので、ここでも地酒を頼みました。奈良生駒市の上田酒造さんのお酒です。
食前酒は、自家製のゆず酒。柚子のほろ苦さもありつつ甘すぎないのが、とてもよかったです。
先ずは、お造りから。
適度に脂が乗っていて、舌の上で絶妙にとろけます。日本酒に合いすぎて、ついついお酒が進んでしまいました。
続いて、自家製ごま豆腐。
ぷるんとした食感がありつつも、ごまのねっとしりた風味にワサビがよく合います。
アマゴの塩焼き。
身がホロホロととれ、新鮮なことが一目瞭然。こちらも日本酒に合います。鮎(あゆ)と違い、皮と身の間に薄い脂の膜があるので、食べごたえがありました。
里芋のあんかけ。
里芋は一度裏ごしをして団子状にしてあり、それがホロリとくずれ、餡がよくからまってなんともいえない風味です。
季節の天ぷら。
初めからすべての料理が出そろっていたので、天ぷらや焼きたての鰻などはできたて熱々とはいかなかったのは少し残念。
お野菜の天ぷらも美味しかったですが、なんといっても『稚鮎(ちあゆ)』が最高でした。稚鮎の天ぷらは私の大好物で、内臓のほろ苦さが日本酒と相まってたまりません。
熱々お出汁のにゅうめん。
急須に入ったお出汁を熱々にして、それを掛けていただきました。お出汁の風味がとても良く、つるつるっと胃の中に納まりました。
さんま寿司とめはり寿司。
どちらもこの地域の郷土料理です。めはり寿司は”おかか”が中に入っていて、お酒にもよく合う味付けになっていました。さんま寿司は身が締まっていて、酢の塩の加減がちょうどよく、脂の乗りと最高にマッチしていました。
さて、メインは温泉うなぎの蒲焼。
この『温泉水』で養殖したという鰻を食べたくて、少しランクアップしてこのプランを選びました。養殖ですが脂はしつこくなく、身がふわふわ。1尾まるごと焼いているので、腹の部分と尾の部分の食べ比べができました。これまた焼き方もよく、タレが濃すぎないので、お酒にもご飯にもよく合います。
温泉水で炊いたご飯。
普通のごはんよりももちもち!少し黄色がかっています。うなぎをのせて食べると、これはもう格別なうなぎ丼になりました。
こちらもメインのぼたん鍋。
本当に猪肉なのかと疑ってしまうほど、きれいな脂のサシが入ったお肉で、獣臭は一切ありません。普通は味噌鍋ですが、しゃぶしゃぶで食べないと勿体ないお肉です。
最後のこのお鍋で、お腹いっぱい。デザートは温泉珈琲ゼリーでした。温泉で淹れたコーヒーゼリーで、クリアで濃いお味。その下のミルクゼリーと食べると最高で、満腹なのに目が覚めるほどのおいしさでした。
大満足の夕食のあとは、露天風呂に入り星空を満喫し、あたたまってから眠りにつきました。温泉に入ってから寝たせいか、ぐっすりと眠ることができましたよ。
盛りだくさんの朝食と温泉水
朝起きてすぐ、また温泉へ。朝の温泉も空気が澄み切っていて、また格別でした。ここは貸し切りなので、温泉に何度も入ることができます。
朝食は、昨日と同じ広間とテーブルでのお食事。窓際だったので、景色がとてもきれいです。
朝食のメニューは、
- アマゴ甘露煮
- 刺身こんにゃく
- 温泉卵
- おかゆ
- きのこの煮浸し
- 温泉水でかためた豆腐
- 温泉水炊きご飯
- お漬物
- 味噌汁
など、盛りだくさん♪
アマゴの甘露煮は身が柔らかく、ご飯が進みました。どれも、ひとつひとつ塩加減が控えめでとても優しいお味です。特に温泉水で固めた豆腐は、ゆるゆるトロける食感と濃い大豆の味が最高。そしてやはり温泉水で炊いたご飯が美味しすぎて、またおかわりをお願いしました。
温泉水を使った料理に感動しすぎて「温泉水をわけてもらえますか?」と宿の方に聞くと、「はい!容器があればお入れしますよ。」とのこと。お言葉に甘えて、ペットボトル2本分の温泉水をいただいて帰りました♪
上湯温泉 神湯荘のブログ宿泊記まとめ
とても親切かつ適度な宿のサービスで、のんびりと湯治を楽しみながら過ごすことができました。
上湯温泉の泉質は最高! とにかくお肌がすべすべになり、朝の化粧ノリがとてもよかったです。 そして、その温泉水を使った鰻やご飯、豆腐はどれも絶品!
「温泉も料理もどちらも楽しみたい」という欲張りな方には、絶対オススメしたいお宿です! これまで日本全国たくさんのお宿に泊まってきましたが、なかなかこんなに両方がすばらしいお宿はありません。
ぜひ皆さんも最高の温泉と最高の温泉料理を味わいに、神湯荘へ宿泊されてはいかがでしょうか♪